電力業界用語辞典

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エネルギー関連用語辞典

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広報担当の清水です♪
こちらのページでは電力業界で使われている用語の意味や事例などを簡単に説明しています。
各用語は五十音順に並べていますので、それぞれの用語をクリックして詳細をご覧ください。
地域別おすすめ電力会社の一覧表(電気料金の安い順)
各地域別おすすめ新電力会社
電気料金比較シュミレーション【全国版】イメージ画像
電気代比較/年間シュミレーション

アグリゲーター

「アグリゲーター」とはネガワット取引において、需要応答できる消費者を取りまとめ、電力会社と消費者との仲介役として、電力の需給調整に係るアドバイスや各種サービスを行う事業者や団体を指す言葉です。

(※)アグリゲートとは”集める・集計する”を意味し、アグリゲーターの本来の意味は“アグリゲート(aggregate)する能力をもつ人材”

アグリゲーターは電力会社から電力の制限依頼を受け、各需要家に対して節電量や時間、節電の方法などを指示します。
電力会社は節約された発電量に応じてアグリゲーターに報酬を支払い、アグリゲーターはそこから消費者に対して、それぞれの対価を支払うという流れです。
エネルギー事業者と需要家の両方に関わるリソースアグリゲーターの関係図
今のところ電気事業法上では、アグリゲーターに関する規定や規制などはありませんが、経済産業省では”ネガワットの適正な取引に向けたガイドライン”を作成し、企業名や実績などを公表することで、信頼性の確保に努める方針です。
なお、日本に先駆けてネガワット取引市場エネルギー管理システム(HEMS)が発展している欧米では、アグリゲータービジネスが急成長しており、消費者側のエネルギー管理システムを制御し、仮想発電所(VPP)を構築することによって節電を行うアグリゲーターや、オフィスビル向けのBEMSアグリゲーターなども数多く存在します。

アンペア(A)

『アンペア(A)』とは、電流の量を表す国際単位です。
なお、電流を押し出す強さ(電圧)の国際単位は『ボルト(V)』、消費される電力の国際単位は『ワット(W)』で表記します。
電力(W)=電流(A)×電圧(V)×力率
日本の一般家庭における電圧は通常100Vなので、消費される電力100Wに必要な電流の量は、1A(アンペア)になります。
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北海道、東北、中部、関東、北陸、九州の6つの電力エリアで申し込める電力会社の多くは、一般家庭向けに10A、15A、20A、30A、40A、50A、60Aの電気契約プランを設定しています。
その場合、例えば30A(アンペア)で契約した場合には、同時に約3,000Wまでの家電品を利用することができますが、一度に利用できる電力(W)数を超えるとブレーカーが落ちて停電します。
ご家庭の生活の中で、同時使用が想定される電化製品の合計消費電力(W・ワット数)を100で割った数値が、あなたのご家庭にとって適切なアンペア数になりますので、算出したアンペア数が、契約中のアンペア数よりも大幅に下回っていたり、ギリギリだったりする場合には、電力会社との契約を見直してみましょう。
LOOOPでんきピタでん楽天でんきあしたでんきなどの新電力会社は、アンペア数ごとの契約設定がなく基本料金が無料なので、いま現在50Aや60Aなどで契約されている方はかなりお得になります。

VA(kVA)とは?

VA(ボルトアンペア)とは、電圧(V)と電流(A)を掛けた皮相電力(ひそうでんりょく)を表す単位です。
■ 皮相電力(VA) = 電圧(V) × 電流(A)
■ 電力(W) = 電圧(V) × 電流(A) × 力率

皮相電力とは?

電気機器において実際に消費される電力(W)のことを「有効電力」または「消費電力」とよぶのに対し、回路で消費されることのない無効電力も含めた理論上の見かけの電力のことを「皮相電力(VA)」とよびます。
シンプルな電気機器については「W」と「VA」がほぼ等しくなりますが、モーターなどのような複雑な機構を持つ電気機器ほど、「VA」よりも「W」の値が小さくなります。

1kVAは何A(アンペア)?

1kVA(キロボルトアンペア)は1,000VAに相当します。
一般家庭では100Vの電圧を通常使用していますので、
1,000VA ÷ 100V = 10A
となり、つまり一般家庭(100Vの電圧)では、1kVAあたり10Aとみなすことができます。(ただし電圧が200Vの場合は5Aになります)

アンペア数が分からない場合は?

何アンペアで契約しているのか忘れてしまったという方は、電力会社から毎月送付される領収書や検針票などに、現在契約中のアンペア数が記載されていますのでご確認ください。
また、どのお住まいにも下の写真のような配電盤がありますので、そのメインレバーの上部にも現在の契約アンペア数が表記されています。
なお、関西・四国・中国・沖縄の一般家庭では、6kVA未満の従量電灯が主となるため、6kVA以上の従量電灯Bで契約されている方以外は、電力会社比較シュミレーションの際に、アンペア数の入力や選択の必要はありません。
配電盤の画像 配電盤イメージ画像

電化製品の平均的なアンペア(A)数

各家電品に必要となる平均的なアンペア数は以下の通りです。参考にして下さい。
電気器具 消費電力
インバータエアコン 冷房 6.6 A
暖房 8.6 A
テレビ(21インチ) 0.9 A
冷蔵庫(420L) 1.5 A
電気オーブンレンジ 13.2 A
IH炊飯器(1L炊き)(炊飯時) 11.0 A
クッキングヒーター(最大で) 48.0 A
電気カーペット(2畳用)(全面) 5.1 A
電気掃除機 10.0 A
ドライヤー 6.0 A
こたつ 5.0 A
参考・出典:北陸電力株式会社HP

30アンペア契約で同時に使える家電品

照明×3台(3A)照明器具 パソコン(0.3A)パソコン テレビ(1A)テレビ 冷蔵庫(1.5A)冷蔵庫
エアコン(9A)エアコン 洗濯機(12A)ドラム式洗濯機 扇風機(0.2A)扇風機 ジューサー(2A)ミキサー(ジューサー)

40アンペア契約で同時に使える家電品

照明(1A)照明器具 テレビ(1A)テレビ 冷蔵庫(1.5A)冷蔵庫 洗濯機(12A)ドラム式洗濯機
エアコン(9A)エアコン ホットカーペット(5A)ホットカーペット こたつ(5A)こたつ ドライヤー(6A)ドライヤー

50アンペア契約で同時に使える家電品

照明×3台(3A)照明器具 テレビ×2台(2A)テレビ エアコン(9A)エアコン 冷蔵庫(1.5A)冷蔵庫
パソコン(0.3A)パソコン IH炊飯器(11A)IH炊飯器 電子レンジ(13A)電子レンジ 掃除機(10A)掃除機

60アンペア契約で同時に使える家電品

照明×5台(5A)照明器具 テレビ×2台(2A)テレビ 冷蔵庫(1.5A)冷蔵庫 エアコン×2台(18A)エアコン
洗濯機(12A)ドラム式洗濯機 食洗器(13A)食洗器 ドライヤー(6A)ドライヤー ジューサー(2A)ミキサー(ジューサー)
上記は各電化製品の最大電力での参考事例です。
実際の生活ではこれよりも、もう少し多くの家電品を同時に使うことができます。
なお、ご家庭の配電盤の一つ一つの回線容量は15Aまたは20Aになっていますので、契約アンペアが60Aの場合でも、同じコンセントから消費電力の大きな電化製品(掃除機や炊飯器、電子レンジなど)を一度に使用すると、安全ブレーカーが落ちてしまうことがあります。
その場合は電化製品をそれぞれ違う回路のコンセントに振り分けて使うと改善できます。

IPP(独立系発電事業者)

「 IPP(Independent Power Producer)」とは「卸供給事業者」や「独立系発電事業者」の略称で、自社で保有する発電所の電力を、一般電気事業者などに卸売りする、卸電気事業者以外の事業者を指します。
1995年の電気事業法改正前は、電力を卸売りする事業者は全て”卸電気事業者”と規定されていましたが、卸電気事業者として一定の基準に満たない事業者を区別するために、法改正に伴い「卸供給事業者(=IPP)」という呼称が用いられるようになりました。
なお、卸供給事業者(=IPP)とみなされるには、旧一般電気事業者(大手電力)と10年以上・1000kW超の供給契約、または5年以上・10万kW超の供給契約を交わしている必要がありましたが、旧電気事業法では”電気事業者”には該当しませんでした。
ですが、2016年4月の電気事業法の改正によって発電事業者となり、電気事業者として該当するようになりました。

インバランス料金

送配電網(電力系統)に流通する電力は、基本的に蓄えておくことはできないため、価格を安定させるには消費量と発電量のバランスを常に一致させる必要があります。
小売電気事業者発電事業者には30分単位で、その需給バランスを一致させる義務(30分同時同量制度)が課せられており、電力供給量に過不足が生じた場合には、一般送配電事業者が代わって電力を補給したり、余剰電力を買い取ることによって調整しています。
その際の過不足分の電力料金が「インバランス料金」です。
インバランス料金は、広域機関に提出した計画通りに同時同量の供給ができなかったペナルティとして、卸電力取引所の価格をベースに、通常より高額な料金単価が設定されています。

供給量の不足が、3%以内ならインバランス料金は比較的安く、不足量が3%を超過すると、より高い料金を一般送配電事業者に支払うことになります

インバランス料金は各地域一定ではなく、一般送配電事業者の経営状況、季節や時間帯によっても異なりますが、2020年以降は需給調整市場によって決められた価格が適用される予定となっています。

一般送配電事業者

一般送配電事業は旧一般電気事業者(大手電力会社10社)の送電および配電部門に該当します。
「一般送配電事業者」は電気の流通設備(インフラ)の建設やメンテナンス、送配電ネットワーク(電力系統)における電気の安定供給等の役割を担い、小売電気事業者との託送供給契約に基づき、発電事業者から一般の需要家への送配電を管理しています。
一般送配電事業は国の重要なインフラとして、中立性が重んじられることから国の許可事業となっており、新規参入は原則としてできません。
自由化後も送配電事業については規制された上で、既存の大手電力会社10社がそれぞれの電力エリアで事業を行うことになります。
ちなみに大手電力会社10社は、2020年までに小売事業、発電事業、送配電事業の法的分離(発送電分離)が義務付けられています。
例えば東京電力の場合は、2016年4月時点で持株会社体制に移行し、「東京電力株式会社」から「東京電力ホールディングス株式会社」に社名変更した上で、「東京電力パワーグリッド株式会社(一般送配電事業)」、「東京電力フュエル&パワー株式会社(発電事業)」、「東京電力エナジーパートナー株式会社(小売電気事業)」といった子会社を設立し、会社を分割しています。

一般電気事業者

旧電気事業法では、一般の需要に対する電気の小売りや発電、送配電を行う電気事業者を「一般電気事業者」と規定していました。

北海道電力株式会社、東北電力株式会社、東京電力株式会社(旧称)、中部電力株式会社、北陸電力株式会社、関西電力株式会社、中国電力株式会社、四国電力株式会社、九州電力株式会社、沖縄電力株式会社の計10社が、旧電気事業法における「一般電気事業者」に該当します

かつては「一般電気事業者」だけが、それぞれ決められた地域で電力を独占販売することができましたが、電力の自由化によって、そうした特権は失われました。
その代わりに自由化後は、それまで規制されていた電気事業以外の事業にも参入できるようになり、従来の供給区域外における電気や都市ガスなどの小売りも可能になりました。

エネルギー供給構造高度化法

「エネルギー供給構造高度化法」は、エネルギー供給事業者に対して、太陽光、風力、原子力などの非化石エネルギー源の利用や、化石エネルギー原料の有効利用を促すためとして、平成21年7月1日に成立した法律です。
エネルギー供給構造高度化法では、エネルギー供給事業者が取り組むべき事項について、そのガイドラインとなる判断基準が定められています。
具体的には、前事業年度の電気の供給量が5億kWh以上の小売電気事業者などに対して、2030年度までに非化石電源の比率を44%以上とすることや、全ての小売電気事業者に対するCO2排出係数の報告要請などが、同法によって規定されています。

LNG(液化天然ガス)

LNGは”Liquefied Natural Gas”の略称で、液化天然ガスとも呼ばれており、世間で注目を集めているものにはシェールガスやメタンハイドレートなどがあります。
メタンやエタンといった炭素化合物を主成分とする天然ガスは、大昔の生物の死骸などが長い年月を経てできた化石燃料の一種であり、-162度以下で冷却すると無色透明の液体になります。
液化した天然ガス=LNGを燃料として使う際には、海水などで温めて気体にしてから利用しますが、天然ガスは自然発火のリスクが低く、安全性に優れているのが特徴です。
また、天然ガス燃焼時のCO2排出量は、化石燃料の中では最も少なく(石炭の半分以下)、窒素酸化物(NOx)は約4割、硫黄酸化物(SOx)は排出ゼロで、ばいじんもほとんど発生しません。
日本では天然ガスの調達は海外からの輸入に依存しているため、輸送コストや液化設備などのコストが高くつくといったデメリットもありますが、近年の調査では日本近海にメタンハイドレートが大量に存在していることが判明し、周辺の近海を合わせると100年分以上の天然ガス資源があるのではないかと推測されています。

火力発電時のLNG燃料コスト

資源エネルギー庁の資料によると、LNG火力発電における1kWhあたりのコストは13.7円になります。
ちなみに、石炭火力は12.3円、石油火力は30.6~43.4円、風力発電のコストは21.6円、水力発電のコストは11円、太陽光発電コスト(メガ)は24.2円、原子力発電のコストは10.1円となっています。
(※)上記発電コストの参照元は資源エネルギー庁HP2017年10月31日記事より

卸電気事業者

旧電気事業法では、一般電気事業者に対して電力を供給する事業者のうち、合計で200万kWを超える発電設備を持っている事業者を「卸電気事業者」と規定しました。

2016年の電気事業法改正前の時点では、電源開発株式会社 (J-POWER)と日本原子力発電株式会社の2社が「卸電気事業者」に該当します

電源開発株式会社 (J-POWER)のロゴ 日本原子力発電株式会社のロゴ
なお、旧卸電気事業者(J-POWERおよび日本原電)は、各家庭に直接的に電気を供給するような事はありませんが、電力の全面自由化に応じて、各小売電気事業者との電気供給契約の他にも、事業の多角化を進めており、その動向が注目されています。

日本卸電力取引所(JEPX)

「日本卸電力取引所(通称:JEPX)」は会員企業の電力売買・先渡取引を仲介する一般社団法人です。
発電事業者小売電気事業者(新電力会社)などが、電力を売買できる国内唯一の市場として機能しており、電力自由化において適正な競争環境を実現し、安定した電力供給および取引価格を形成する重要な役割を担っています。
日本卸電力取引所(JEPX)は電気事業制度改革の一環として2003年に設立、2005年4月1日より電力の卸売りを開始しており、単純な電力の売買だけでなく、2008年11月にはグリーン電力の卸取引市場を、2018年5月には非化石価値の取引市場なども開設しています。
なお、日本卸電力取引所の会員企業のみが電力を取り引きできるのであって、一般の消費者などがJEPXから直接的に電気を調達することはできません。
ちなみに政府は、卸電力取引所の活性化によって非化石電源の調達割合が高まることを、地球温暖化対策の一環としても期待している模様です。(2030年度に非化石電源比率44%を目標)

仮想発電所(VPP)

「VPP(Virtual Power Plant)」とは、各地に分散している太陽光発電や自家用発電機、各需要家の蓄電池や電気自動車、ヒートポンプなどの電力需給設備を、IoT(※)によって、あたかも一つの発電所のようにみなすことを指します。
(※)様々なモノをIT技術を利用してネットワーク化し、相互制御できるようにすること
VPPイメージ画像

仮想発電所(VPP)登場の背景

電力系統において、安定した電気の供給を行うためには、電力の需要量と供給量を常に一致させなければならない、という同時同量の原則があります。
(もし、電力の需要と供給を一致できないと、電圧や周波数などが安定せず、大規模な停電が生じる恐れがあります)
従来は電力の供給側である大規模発電所が、需要を上回る供給力を確保し、その供給力をコントロールすることで、需給バランスの調整役を担ってきました。
ですがその場合、稼働率の低い発電所でも供給力を維持しなければならないため、その過剰な運営コストが電気料金の上昇にもつながってしまいます。
そこで、アグリゲーターと呼ばれる事業者が、各地に分散している民間の太陽光発電設備や蓄電池、電気自動車などの小規模な電力需給設備を、IoTによって取りまとめて遠隔制御することで、需要家側からも需給バランス調整を効率的に行えるシステム(=仮想発電所)が考え出されました。

仮想発電所(VPP)のイメージ画像

仮想発電所(VPP)のイメージ画像
具体的には、電力系統における供給が需要を上回るとき(大規模発電所の電気が余ったとき)は、VPPによって安価な電力を各地や各家庭の蓄電池への充電へと回すことができます。
現在は大規模発電所の出力制限によって需給バランスを調整していますが、VPPにより余剰電力を蓄電できるようになれば、再生可能エネルギー発電の導入拡大や有効活用も期待できます。
それとは逆に電力の需要が供給を上回るときは、VPPによって普段利用されていない停電・防災用の自家用発電機や、蓄電池の使用を促したり、デマンドレスポンスの促進にも役立ちます。
現在、需要急増時には揚水発電火力発電などのピーク電源によって焚き増しされていますが、VPPが実現すれば発電コストの高い電源を利用する必要性が減少するため、より安価な電気料金へと反映されることになるでしょう。
すでにVPPの活用が進んでいる欧米諸国では、住宅の据え置き型蓄電池と太陽光発電を組み合わせるケースが多く見られ、日本でも電力システム改革によって新たなVPP事業モデルの活性化が期待されています。

カーボン・オフセット

「カーボン・オフセット」とは、人の日常生活や経済活動によって排出されるCO2などの温室効果ガスを、森林保護や植林、または再生可能エネルギー事業などに取り組むことによって、直接ないし間接的に吸収させようとする考え方や活動の総称です。

火力発電

「火力発電」とは、石油や石炭、天然ガス(LNG)、または廃棄物などの燃料を燃やすことで得られる熱エネルギーを、タービン等を用いて電力へと変換する発電方法の総称です。

タービンの軸には磁石が取り付けられており、タービンが回転すると、その周囲に張り巡らせたコイルに電流が生じます(電磁誘導)

火力発電の主な発電方式には、燃料を燃やして高温高圧の水蒸気を作り出し、蒸気タービンを回すことで発電を行う「汽力発電」や、燃料を燃やした際に発生する高温のガスでタービンを回して発電する「内燃力発電」のほか、内燃力発電の排熱によって汽力発電も行う「コンバインドサイクル発電」などがあります。
火力発電は他の発電方法に比べて、発電量を比較的柔軟に調整できるため、昼夜間の電力需給調整役として欠かせません。
また、火力発電所は消費地である都市の近郊に建設することができるため、送電ロスを軽減できるという利点もあります。
現時点(2018年)では日本における総発電電力量の約80 %を火力発電が担っています。
なお、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」で目標とされている温室効果ガスの削減を達成するためには、二酸化炭素(CO2)の排出が多い火力発電の削減が不可欠と言われています。

火力発電の燃料コスト

資源エネルギー庁の資料によると、1kWhあたりの火力発電のコストは、石炭12.3円、天然ガス13.7円、石油は30.6~43.4円です。
ちなみに風力発電のコストは21.6円、水力発電のコストは11円、太陽光発電コスト(メガ)は24.2円、原子力発電のコストは10.1円です。
(※)上記発電コストの参照元は資源エネルギー庁HP2017年10月31日記事より

汽力発電

「汽力発電」とは、燃料を燃やした際の熱エネルギーで水蒸気を作り、水蒸気でタービンを回転させて電力をつくる発電方法の総称です。

タービンの軸には磁石が取り付けられており、タービンが回転すると、その周囲に張り巡らせたコイルに電流が生じます(電磁誘導)

水蒸気でタービンを回す発電方法には、原子力発電地熱発電太陽熱発電、海洋温度差発電などがあり、それらも広義では汽力発電に含まれます。

グリーン電力(グリーン電力証書)

「グリーン電力(またはグリーン電気)」とは、風力発電太陽光発電バイオマス発電マイクロ水力発電地熱発電などの再生可能エネルギーによって発電され、かつFIT制度を利用していない電力を指します。
ただし、発電設備のために自然を大きく破壊するなど、大きな環境変化をもたらすようなものは、グリーン電力の対象にはなりません。
(例:大規模なダムによる水力発電など)

グリーン電力証書とは?

再生可能エネルギーによって発電された電気は、電気としての単純価値の他に、省エネルギー(化石燃料の節減)やCO2の排出削減(地球温暖化防止)を促す価値があるとみなされています。
その環境価値の部分を「証書」にして消費者に販売する経済的仕組みの一つとして、日本自然エネルギー株式会社が発行する「グリーン電力証書」があります。
つまりグリーン電力証書とは”環境価値の証明書”であり、発電施設を持たない企業や一般家庭も、グリーン電力証書を購入することで再生可能エネルギーの普及に貢献することができ、地球環境貢献を対外的にPRすることも可能です。
なお、再生可能エネルギーによって発電された電気の環境価値を、証書のような形にして取引する制度には、グリーン電力証書の他に、J-クレジット非化石証書があります。
グリーン電力証書には、再エネ発電の環境価値部分を評価し、それに追加料金を支払うことによって地球環境保全への貢献価値を高め、再生可能エネルギーによる発電の普及や、地球温暖化防止を促そうとする考えが込められています。

原子力発電

「原子力発電(Nuclear Electricity Generation)」とは、原子核の分裂反応の際に発生する熱エネルギーで高圧の水蒸気をつくり、それによって蒸気タービンを回転させて電力を生み出す発電方法です。

タービンの軸には磁石が取り付けられており、タービンが回転すると、その周囲に張り巡らせたコイルに電流が生じます(電磁誘導)

原子核反応は”核分裂反応”と”核融合反応”の2つに大別されますが、核融合反応についてはまだ実験段階であり、現時点で原子力発電で利用されているエネルギーは、核分裂反応時に発生するエネルギーの方になります。
なお、原子力発電は、高温高圧の蒸気で蒸気タービンを回転させて発電しているため、広義では「汽力発電」に含まれます。

原子力発電の燃料コスト

資源エネルギー庁の資料によると、1kWhあたりの原子力発電のコストは10.1円です。
ちなみに風力発電のコストは21.6円、水力発電のコストは11円、太陽光発電コスト(メガ)は24.2円、火力発電のコストは、石炭12.3円、天然ガス13.7円、石油は30.6~43.4円です。
(※)上記発電コストの参照元は資源エネルギー庁HP2017年10月31日記事より

高圧一括受電

マンションなどの集合住宅において、低圧電力よりも単価の安い電気を得るために、集合住宅全体で結ぶ高圧電力の電気契約を「高圧一括受電」といいます。
イメージとしては、マンションのオーナーや管理組合が、電力会社から単価の安い電気をまとめて購入して、マンション住民それぞれにその安い電気を分け合うといったカタチになります。
おおむね50戸以上の集合住宅施設が、高圧一括受電契約の対象となり、電力会社によってはいくつかの契約条件があります。
高圧電力の単価は低圧電力よりも1kwhあたり6~8円安く、集合住宅の共用部および専有部での電力コストを下げることができますが、各専有部の利用者(マンション住民)は、戸別に電力会社を切り替えることはできません。

高圧電力

電気設備に関する技術基準を定める省令では、電圧は次の3つに区分けされています。
  • 【低圧】・・・交流600ボルト以下、直流750ボルト以下
  • 【高圧】・・・交流601~7,000ボルト、直流751~7,000ボルト
  • 【特別高圧】・・・7,000ボルト超
一般に契約電力が50kW以上のものを「高圧電力」といい、工場や病院、オフィスビル、大型商業施設など、電気使用量の多い法人施設で主に利用されています。
(契約電力が50kw未満の場合は「低圧電力」になります)
高圧電力の場合、発電所の電気は6600ボルトの状態で各需要家の元に届くため、施設内に”キュービクル”と呼ばれる変圧設備を設置する必要があります。

低圧電力の場合は電柱にある変圧器で電圧を100ボルトまたは200ボルトにまで下げてから各家庭に届けられます

【キュービクル イメージ】
キュービクル式高圧受変電設備
中立電機株式会社 キュービクル式高圧受変電設備
そのため高圧電力を利用する際にはキュービクルの維持費や保安点検費用などの固定費がかかりますが、電力量単価は低圧電力よりも大幅に安くなるというメリットがあります。
なお、高圧電力の自由化は低圧電力よりも一足早く、2012年からスタートしています。

小売電気事業者

「小売電気事業者」とはその名の通り、一般消費者と電気の小売供給契約を行う事業者を指します。
「小売電気事業者」は発電事業者卸電力取引所から調達した電気、または自社が保有する設備によって発電した電気を、一般送配電事業者の送配電設備を利用して各家庭などに販売しています。
小売電気事業は登録制となっており、一般消費者に電気の小売りを行うためには、電気事業法第2条の2の規定により経済産業大臣による登録を受ける必要があります。
資源エネルギー庁の『登録小売電気事業者一覧』によると、平成30年10月時点で計515事業者の登録があります。(現在さらに110社が審査中)

固定価格買取制度(FIT)

「固定価格買取制度」とは再生可能エネルギーで発電された電気を固定価格で一定期間、電力会社側に買い取らせることを義務づけた制度です。
固定価格買取制度の略称は「FIT(フィット、Feed in Tariff)」です。
FITは世界50か国以上で適用されており、日本では東京電力福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、太陽光発電風力発電バイオマス発電などの再生可能エネルギー発電の普及を促すためとしてスタートしました。

日本では2012年7月1日にFIT制度が始まり、同制度は2017年4月1日に一部改正されています

改正前のFIT制度では、再エネ発電による電気を買い取る義務は小売電気事業者にありましたが、2017年の改正後は一般送配電事業者特定送配電事業者FIT電気の買取義務者になりました。
現在、各送配電事業者が買い取ったFIT電気は、卸電力取引所を経由した上で、各小売電気事業者が調達しています。
なお、再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が買い取るための費用の一部は「再生可能エネルギー発電促進賦課金」として、消費者が毎月支払う電気料金の中に組み込まれています。

コンバインドサイクル発電

「コンバインドサイクル発電」とは内燃力発電の排熱を使って汽力発電も行う、熱効率の高い複合的な火力発電方法です。
内燃機関には主にガスタービンエンジンが使用されており、同じ出力の蒸気タービンよりも始動時間が短く、ガスタービンの排気から熱を回収し2重に発電を行うため、エネルギー熱効率が高いという利点があります。

再生可能エネルギー

「再生可能エネルギー」とは、石油や石炭などのような限りのある資源ではなく、何度利用しても短期間で再生され、枯渇する心配のないエネルギー資源を指します。
日本の法律では”エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの”として、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱、バイオマスが規定されています。
再生可能エネルギーは発電時や熱利用時にCO2をほとんど排出せず、環境関連の経済対策としての効果も期待できるため、政府はさらなる普及拡大に努めています。
また、日本のエネルギー自給率は2014年時点で約6%と、OECD(経済協力開発機構)34ヵ国のうち33位の低水準であり(※下記表を参照)、再生可能エネルギーの積極的な導入および活用が、日本のエネルギー自給率の向上につながることも大きく期待されています。
OECD主要国のエネルギー自給率(2014年)比較表

再生可能エネルギー発電促進賦課金(ふかきん)

一般送配電事業者および特定送配電事業者には、風力や太陽光などの再生可能エネルギーによって発電された電力を一定期間、固定価格で買い取らなければならない義務が制度としてあります。(=固定価格買取制度/FIT
そして電気の消費者側も、その買い取りのために必要な費用を『再生可能エネルギー発電促進賦課金』という形で負担しなければならない決まりとなっています。
再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価は、経済産業大臣によって毎年更新されており、再生可能エネルギー発電促進賦課金は、次の計算式に基づきます。

「再生可能エネルギー発電促進賦課金」 = 再生可能エネルギー発電促進賦課金単価 × 使用電力量

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)は全国どの電力会社を利用しても同一の料金単価が適用されており、ご利用中の電力会社から毎月の電力使用量に応じて請求および徴収されています。
なお、再エネ賦課金の単価は毎年変更されています。
再エネ賦課金の推移については以下の一覧表をご覧ください。

再エネ賦課金単価の推移

買取期間 再エネ賦課金単価 標準家庭における負担額
2012年5月~2013年4月
(平成24年度)
0.22円/kWh 【月額】81円
【年額】972円
2013年5月~2014年4月
(平成25年度)
0.35円/kWh 【月額】129円
【年額】1,548円
2014年5月~2015年4月
(平成26年度)
0.75円/kWh 【月額】277円
【年額】3,324円
2015年5月~2016年4月
(平成27年度)
1.58円/kWh 【月額】584円
【年額】7,008円
2016年5月~2017年4月
(平成28年度)
2.25円/kWh 【月額】832円
【年額】9,984円
2017年5月~2018年4月
(平成29年度)
2.64円/kWh 【月額】976円
【年額】11,712円
2018年5月~2019年4月
(平成30年度)
2.9円/kWh 【月額】1,073円
【年額】12,876円
2019年5月~2020年4月
(令和元年度)
2.95円/kWh 【月額】1,091円
【年額】13,092円
資源エネルギー庁のユーチューブ動画「みんなで支える再生可能エネルギー」も併せて参考にして下さい↓↓↓

三相(さんそう)~三相交流~

電流は「直流」と「交流」に分けることができ、交流はさらに「単相交流」と「三相交流」に分けることができます。
単相交流と三相交流の図解
一般的に三相交流とは、3本の電線を使ってそれぞれ位相の違う電気を送る、210Vの電源方式(三相3線式)を指し、回転機械(モーター類)に対して、効率良く回転力を与えることができるという特徴があります。
三相交流は「動力電源」とも呼ばれており、事業所や工場にある大型のエアコンやエレベーターなど、電動機の使用の際に適しています。
なお、一般家庭や小規模事業所などにおいて、照明や家電品などに使われている電源は「単相交流」になります。

単相交流と三相交流の違いと特徴

電圧(日本) 利用場所 送電効率 安全性
単相 100V・200V 家庭・小規模事業所など
三相 200V 工場・事業所

30分同時同量制度

送配電網に流通する電力は、基本的に蓄えておくことはできないため(※1)、電気を安定供給するためには消費量と発電量のバランスを常に一致させておく必要があります。(※2)
(※1)電池やバッテリーなどの蓄電池は、あくまでも小規模な電力用であり、発電所で発電した大規模な電気を溜めることはできません
(※2)電力の需要と供給を一致させないと、電圧や周波数などが安定しないため、電気機器が故障したり、大規模な停電が発生してしまう可能性があります
そこで国は、電力の安定供給を実現するために、小売電気事業者発電事業者に対し、電力広域的運営推進機関に事前に提出した需要量や発電量の計画と当日の実績を、30分単位で一致させなければならないというルールを課しています。

CO2排出係数

「CO2排出係数」は、一定の電力をつくるために発生した温室効果ガス(CO2)の排出量を示す係数、つまり電気の供給1kWhあたりどれだけのCO2を排出しているかを示す数値で、「kg-CO2/kWh」または「t-CO2/kWh」という単位で表されます。
CO2排出係数には”実排出係数””調整後排出係数”の2種類があり、実排出係数は「排出された二酸化炭素の量 ÷ 電力供給量」で算出されます。
なお、CO2排出係数は発電方法によってそれぞれ数値が異なり、太陽光や水力などの再生可能エネルギーによる発電のCO2排出係数はゼロになります。

電源(発電方法)別のCO2排出係数

石炭火力 0.864kg/kwh
石油火力 0.695kg/kwh
LNG火力 0.476kg/kwh
LNG火力(コンバインド) 0.376kg/kwh
太陽光 0kg/kwh
水力 0kg/kwh
風力 0kg/kwh
原子力 0kg/kwh
ただし、FIT制度で買い取られた再生エネルギー由来の電力の環境価値は、買い取った電気事業者ではなく、再エネ賦課金を負担する一般の需要家に帰属するため、FITで買い取られた再エネ発電分のCO2排出係数はゼロとして評価することはできません。
そこで各電気事業者は”実排出係数”とは別に、FIT電気としての評価と、京都メカニズムクレジットやJ-クレジットを踏まえた計算式で算出した”調整後排出係数”を公開しています。

J-クレジット

「J-クレジット」とは、中小企業や各自治体が、温室効果ガス排出の削減につながるプロジェクト(※)を計画および実施した際に、そのプロジェクトによって温室効果ガスが削減されると認められる分量を、国が「クレジット」として認証する制度です。
(※)再生可能エネルギーによる発電施設や省エネルギー機器などの導入、森林経営など
プロジェクトの実施者は、温室効果ガスの排出削減量を”クレジット”にして売却できる仕組みになっており、クレジットを購入する側は、低炭素社会実行計画の目標達成やカーボン・オフセットなどの用途に活用することができます。
なお、クレジットはプロジェクト実施者と購入希望者間との間の自由な相対取引となっているため、その価格については特に決められていません。
J-クレジット制度を活用すると、プロジェクト実施者は省エネルギー対策によって電気代やガス代が下がるだけでなく、国から発行されたクレジットを売ることによる売却益が得られます。
また、地球温暖化対策や、国認定のプロジェクトに取り組んでいることなどをPRできるほか、J-クレジット制度に関わる企業や自治体との関係を強化することなどもメリットとして考えられるでしょう。

市場連動型プラン

この項目はただいま準備中です。しばらくお待ちください。

従量電灯(じゅうりょうでんとう)

「従量電灯」は電力自由化前からあるオーソドックスな電灯契約の一つで、今も一般家庭の大多数が契約している電気料金プランです。
旧一般電気事業者が提供している従量電灯プラン(A,B,C)は、『基本料金(または最低料金)』と、電気の使用量(kWh)に応じて3段階で従量料金単価が変わる『電力量料金』で構成されています。
従量電灯プランの基本料金は契約アンペア数によって異なり、3段階の従量料金単価の方は電気使用量が増えるにつれて高額になるという特徴(※)があります。
(※)一般的には、ひと月の使用量が120kWhまでは比較的安価な従量単価になっており、121kwh~300kWhまでは平均的な単価設定、300kWhを超えた分については高めの単価設定になります。

需給調整市場(じゅきゅうちょうせいしじょう)

「需給調整市場」は2020年の立ち上げを予定されており、一般送配電事業者が最終的な需給調整に必要な電力を調達し、広域的な電力需給バランスを確保するための市場として機能することになります。
需給調整市場がうまく機能すると、再生可能エネルギーの大量導入への後押しになるほか、各地に点在する揚水発電所や、原発の夜間発電の有効利用にもつながることが期待されています。
なお、2016年に導入された現行のインバランス料金制度は、需給調整市場の開設までの一時的なものと位置付けられています。

常時バックアップ

「常時バックアップ(常時BU、常時バックアップ電源)」とは、新規参入の小売電気事業者が安定的な電力調達をするために、旧一般電気事業者の発電部門になる発電事業者から一定量の電力を継続的に購入することを指します。
つまり、新電力会社にとって常時バックアップは、ベースロード電源の代替となるわけです。
なお、常時バックアップはあくまでも電力市場の自由化における経過的措置であり、卸電力市場の活性化によって自由度の高い卸取引に代替されていくことが望ましいとされています。
今後は各新電力会社が常時バックアップに依存しなくても安価な電源調達を行えるように、2019年にベースロード電源市場が新設される予定です。
街並みのイメージ画像
ちなみに電気事業法では常時バックアップの規制はありませんが、旧一般電気事業者が正当な理由なく、常時バックアップを断ったりするようなことは独占禁止法違反に抵触するおそれがあるとして、2017年の”適正な電力取引についての指針”には以下のような指導があります。

『電気事業の健全な発展を図る観点から、他の小売電気事業者が新たに需要拡大をする場合に、その量に応じて一定割合(特高・高圧需要:3割程度、低圧需要:1割程度)の常時バックアップが確保されるような配慮を、区域において一般電気事業者であった発電事業者が行うことが適当である』

新エネルギー

『新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法施行令』では、「新エネルギー」として以下のものが指定されています。
  • 太陽光発電
  • 太陽熱利用(給湯、暖房、冷房その他の用途)
  • 風力発電
  • 雪氷熱利用
  • バイオマス発電
  • バイオマス熱利用
  • バイオマス燃料製造(アルコール燃料、バイオディーゼル、バイオガスなど)
  • 塩分濃度差発電
  • 温度差エネルギー
  • 地熱発電(バイナリ方式のものに限る)
  • 未利用水力を利用する水力発電(1,000kW 以下のものに限る)

水力発電

「水力発電」とは、水が高いところから低いところへと流れる水流で、水車や羽根車などを回転させ、水の位置エネルギーを電力へと変換する発電方式です。
水力発電には「流れ込み式」「調整池式」「貯水池式」「逆調整池式」「揚水式」などの運用方式があります。
「流れ込み式」の場合、発電出力は河川流量にダイレクトに比例するため、出力の調整は困難ですが、「調整池式」「貯水池式」「揚水式」などのダム式発電は、流量を任意で調節することができるので、電力の需要状況に合わせた発電量の調節が可能です。
なお、用水路や小河川などに個人が自作設置できるような小規模の水力発電は『マイクロ水力発電』と呼ばれています。

水力発電の発電コスト

資源エネルギー庁の資料によると、1kWhあたりの水力発電のコストは11円です。
ちなみに火力発電のコストは、石炭12.3円、天然ガス13.7円、石油は30.6~43.4円、風力発電のコストは21.6円、太陽光発電コスト(メガ)は24.2円、原子力発電のコストは10.1円です。
(※)上記発電コストの参照元は資源エネルギー庁HP2017年10月31日記事より

スマートグリッド(次世代送電網)

従来の電力系統における送配電ネットワークでは、電力需要のピークを基準にして需給バランスの調整を図っているため、送電網の容量設定にムダが多く、太陽光や風力などの再生可能エネルギーによる電力供給がせっかく増加しても、送電網の容量不足のために、その電力を受け入れることができないという事態が頻発しています。
そこで最新のIT技術を用いることで、供給側と需要側の両方から電力状況を把握し、電力系統を効率的にコントロールすることで無駄のない電力の供給を実現する、次世代の送配電ネットワークの構築がいま求められています。
この次世代送配電システムを「スマートグリッド」といいます。
スマートグリッドの実現によって、再生可能エネルギーによる発電事業の推進や、余剰電力および既存の電力設備の有効活用、消費者の省エネ推進など、様々な利点や恩恵が期待できます。
需要(消費者)側の利点
スマートメーターHEMSを利用することで、リアルタイムの電力使用量を把握し、家庭や事業所の電化製品や電力消費を効率的に制御することができます
供給(電力会社)側の利点
消費者側から送信された情報をもとにして、効率的に電力供給できるため、より安定した電力供給の実現や省エネ、コスト削減につながります

スマートメーター

通信機能を併せ持ち、遠隔からの検針が可能になった次世代電力メーターを「スマートメーター」といいます。
旧式のアナログ電力メーターの場合は、月に一度、検針員がメーターのある場所まで出向して、電力使用量をチェックしますが、スマートメーターでは電力使用状況の情報が、30分ごとに自動的に電力会社へと送信されますので、人力による検針作業は不要になります。
【旧式メーター】
旧式の電力計の画像
※旧式は中に円盤があり、数字がアナログ表示になります
【スマートメーター】
スマートメーターの画像
※様々なスマートメーターがありますが数字はどれもデジタル表示です
スマートメーターを導入すると、需要家側(一般家庭など)も30分単位で電力使用状況の詳細を細かくチェックすることができ、いわゆる”家庭の電気の見える化”が可能になるため、それぞれのライフスタイルに応じた最適な電気料金メニューを選ぶことも容易になります。
また、家庭のエネルギー管理システム「HEMS(ヘムス)」と連携することで、家庭のエネルギー管理もより効率的に行うことができます。
フランスやイギリスでは、スマートメーターの導入が義務化されており、日本では2016年4月の電力自由化以降、電気の契約先(小売電気事業者)の切り替え希望者や、家庭のエネルギー管理システム(HEMS)の導入希望者を優先して、スマートメーターの取り換え工事が進んでいます。
資源エネルギー庁では、需要家から申し込みがあれば、1~2週間程度でスマートメーターに切り替えるよう指導しています。

スマートメーターへの取り換えは無料

スマートメーターの取替は、新しく契約する小売電気事業者から連絡を受けた、各地域の一般送配電事業者(例えば関東地区の場合は東京電力パワーグリッド株式会社)が無償で行うことになっており、取り換えの際の工事費用は原則無料です。
ただし、需要家側の状況や条件によっては、メーターを取り換える前に個別の特殊工事が必要になる場合があります。
詳細は”新電力会社を上手に選ぶ方法”のページにて説明しています。

送配電(送配電ネットワーク)

発電された電気は、そのまま一般家庭や事業所などに送電されているわけではなく、発電所で発電された交流電力は、送電の際の電力損失を抑えるために、超超高圧や超高圧などの高電圧に昇圧された上で、一次変電所や二次変電所などで電圧を落としながら、段階を経て送り届けられています。
変電所まで送るのが「送電」、変電所で減圧した電力を各需要家まで配るのが「配電」で、発電所から消費者までつながる送電線や配電線、変電所などの設備全体を「送配電ネットワーク(送配電網)」と呼びます。
送配電ネットワークの管理は、電気を安定供給するための要となるため、政府の許可事業者である一般送配電事業者が担当しています。
なお、どの小売電気事業者と契約しても、すべて同じ送配電ネットワークが使われますので、電気の品質が変わるようなことはありません。
また、小売部門の電気事業者が何かしらの理由で必要な電力を調達できなくなるようなことがあったとしても、一般送配電事業者が送配電ネットワーク全体の電力供給を調整しているため、各消費者が個別に停電するような心配も不要です。

送電事業者

一般送配電事業者以外に送電線、変電所などを維持および運用し、一般送配電事業者に振替供給(受電と同時に別の場所で同量の電気を供給すること)を行う電気事業者を「送電事業者」と呼びます。
「送電事業者」は一般送配電事業者との契約に基づいて送電しており、基幹送電ネットワークのある部分において一般送配電事業者と同じ役割を担います。
送電事業を営むには、電気事業法第27条の4の規定により経済産業大臣の許可が必要です。
現在(2018年4月時点)は「電源開発株式会社(J-POWER)」と「北海道北部風力送電株式会社」の2社が、送電事業者として許可されています。

太陽光発電

「太陽光発電」とは複数の太陽電池(=光エネルギーを電力に変換する電力機器)を直並列接続したソーラーパネル(またはソーラーモジュール)を利用して、太陽の光を電力へと変換出力する発電方法です。
太陽光発電はソーラー発電とも呼ばれ、大規模な太陽光発電所はメガソーラーと呼ばれています。
太陽光発電の利点は以下の通りです。
  • 発電する際に廃棄物や排水、排気、騒音、振動などが発生しない
  • 運搬や移動に適した小型製品も開発されており、設置場所の制限が少ない
  • 発電時にCO2を排出せず、設備製造に係る排出も比較的少ない
また、太陽光発電のデメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
  • 夜間は発電できず、昼間も天候によって発電量が大きく変わる
  • 現時点では発電コストが他の発電方法と比較して割高
  • 太陽光発電設備が発火の原因になったり、消火時の漏電事故の不安がある

太陽光発電の発電コスト

資源エネルギー庁の資料によると、1kWhあたりの太陽光発電(メガソーラー)のコストは24.2円です。
ちなみに水力発電のコストは11円、石炭12.3円、天然ガス13.7円、石油は30.6~43.4円、風力発電のコストは21.6円、原子力発電のコストは10.1円です。
(※)上記発電コストの参照元は資源エネルギー庁HP2017年10月31日記事より

太陽熱発電

「太陽熱発電」とは、太陽の光をレンズや反射鏡を用いた太陽炉に集光し、その熱で水を蒸発させ、蒸気タービンを回転させることで電力を得る発電方法です。

タービンの軸には磁石が取り付けられており、タービンが回転すると、その周囲に張り巡らせたコイルに電流が生じます(電磁誘導)

太陽熱発電は太陽の光エネルギーを汽力発電の熱源として利用しており、CO2排出はありません。
設備費用は太陽光発電よりも安価で、発電の際に燃料も必要としないので燃料費がかからず、低コストでの運用を可能としています。
また、光エネルギーを蓄熱することによって、夜間でも発電することができます。

託送供給(接続供給・振替供給)

「託送供給」とは、電気事業者が調達した電気を、他の電気事業者が管理する送配電ネットワークを利用して、他所に電力供給を行うことを指します。(ガス事業でも同様の意味で使われます)

託送料金(たくそうりょうきん)

「託送料金」とは、電気料金に含まれる送配電ネットワークの利用料金に相当する金額のことで、わかりやすく例えるなら「電柱や電線などのレンタル使用料」です。
電柱や電線など、電気を各需要家に送電するためのインフラ部分は、一般送配電事業者が管理しており、送配電事業は国の許可事業でもあることから、新電力(小売電気事業者)それぞれが独自に電柱を建設したり、電線を張り巡らせるようなことはできません。
そのため、新電力会社は該当地域の一般送配電事業者に対して送配電設備の使用料を支払うことで、各需要家への安定的な電気供給を担保してもらっています。
2019年3月時点で公開されている全国10エリアの低圧託送料金の平均単価(※概算額)は以下の通りです。
【地域別 託送料金相当額(低圧) 単位:円/kWh】
北海道電力エリア 9.46円 東北電力エリア 10.48円
北陸電力エリア 8.43円 中部電力エリア 9.73円
東京電力エリア 9.26円 関西電力エリア 8.43円
中国電力エリア 8.95円 四国電力エリア 9.3円
九州電力エリア 8.96円 沖縄電力エリア 10.72円

単相(たんそう)~単相交流~

電流は「直流」と「交流」に分けることができ、交流はさらに「単相交流」と「三相交流」に分けることができます。
一般家庭やオフィスなどで照明や家電品などに使われる電気が「単相交流」です。
単相交流と三相交流の図解
単相交流には2本の電線(2口のコンセント)を用いて105Vで電気を送る「単相2線式」と、3本の電線(3口のコンセント)を用いて105Vまたは210Vで電気を送ることができる「単相3線式」があります。
単相3線式においては、105Vは照明や小型家電に使用し、210VはエアコンやITクッキングヒーターなど、電気容量の大きな電気機器の設置の際に使用されます。

単相交流と三相交流の違いと特徴

電圧(日本) 利用場所 送電効率 安全性
単相 100V・200V 家庭・小規模事業所など
三相 200V 工場など

地熱発電(ちねつはつでん)

「地熱発電」とは、地中深くにある熱源によって発生した水蒸気を用いて、蒸気タービンを回し電力を得る発電方法です。

タービンの軸には磁石が取り付けられており、タービンが回転すると、その周囲に張り巡らせたコイルに電流が生じます(電磁誘導)

火力発電所では石炭や石油、LNG、木材、バイオマスなどの燃料を燃やすことで蒸気をつくりますが、地熱発電所の場合は地球そのものがボイラーの役目を果たしているといえるでしょう。
地球の深層部の熱源をエネルギー資源として利用できる技術は、まだ確立されていませんが、火山地帯や温泉、天然の噴気孔などがある地帯では、比較的浅いところにマグマ溜まりがあるため、現時点ではそうした地域の熱源を利用して地熱発電が行われています。
地熱発電は火力発電よりも二酸化炭素の発生が少ないとされ、他の再生可能エネルギーによる発電方法よりも、季節や昼夜、天候に関わらず安定した電力を得ることができるといわれています。

地熱発電の種類

現在、地熱発電は「ドライスチーム」「フラッシュサイクル」「バイナリーサイクル」の3つの発電方式が確立されています。
  1. ドライスチーム発電方式
    蒸気に熱水がほとんど含まれていなければ、簡単な湿分除去だけでタービンに送ります
  2. フラッシュサイクル発電方式
    蒸気に多くの熱水が含まれている場合は、汽水分離器で蒸気だけを取り出してタービンに送ります
  3. バイナリーサイクル発電方式
    地下の温度が低く、熱水しか得られない場合は、アンモニア、ペンタン、フロンなどの水よりも低沸点の熱媒体を利用して、熱温水で沸騰させることでタービンを回します

地熱発電の問題点

地熱は火山帯にある日本にとって有望なエネルギーと言われていますが、地熱発電所の設置に向いた場所は、国立公園や観光地となることが多いため、開発がなかなか前に進まないというのが実情です。
また、地熱発電はエネルギー効率が低く、発電量の4倍以上の熱が地上に放出されたり、各発電所で所定の出力を維持できず、発電量が減衰するなどといった問題点もあります。

地熱発電のコスト

地熱発電は、計画から建設までに10年以上かかるとされ、井戸の穴掘りなどにも多額の費用が必要です。
九州電力の八丁原発電所では、7円/kWhの発電コストを実現していますが、2017年度の固定価格買取制度における地熱発電の電力買取価格は、15MW未満で40円、15MW以上で26円になります。

低圧電力

電気設備に関する技術基準を定める省令では、電圧は次の3つに区分けされています。
  • 【低圧】・・・交流600ボルト以下、直流750ボルト以下
  • 【高圧】・・・交流601~7,000ボルト、直流751~7,000ボルト
  • 【特別高圧】・・・7,000ボルト超
日本の一般家庭や小規模事業所で使用されている電気は、100ボルトまたは200ボルトの「低圧」になります。
低圧で使用されている電化製品には、照明や一般家電などの”単相の電気機器”と、業務用冷蔵庫や大型エアコンなどの”三相の電動機”の2種類があります。
各電力会社は単相または三相の電流方式に応じて、以下の契約プランを用意しています。
  • 単相100ボルトまたは200ボルトで使用される電気製品は『電灯契約(従量電灯)』
  • 三相200ボルトで使用される電動機は『低圧電力(動力)契約』
「低圧電力」というと、通常は『低圧電力(動力)契約』を意味し、契約電力50kw未満で三相200ボルトの動力(電動機)を使用する方向けの契約プランになります。
低圧電力契約の料金は、「基本料金」+「月間使用量(電力量単価×kwh数)」+「燃料調整費」+「再エネ賦課金」+「消費税・その他」で構成され、電力量単価は夏季(7月~9月)とそれ以外の時期(10月~6月)で異なります。(北海道地区を除く)

デマンドレスポンス(需要応答)

電気の需要ピーク時に需要家に節電を求めたり、時間帯によって異なる電気料金の設定などを行うことによって、需要家サイドからの需要調整を促し、電力の安定供給を図ることを「デマンドレスポンス(Demand Response、DR)」、または「需要応答」といいます。
(経済産業省の資料などでは「ディマンドリスポンス」とも表記されています)
電力系統において、電力の安定供給を行うためには需要と供給のバランスを一致させる必要があり(※同時同量の原則)、これまでは電気事業者サイドからの電力供給量(発電量)の制御によって、需給バランスの調整が図られてきましたが、デマンドレスポンスの仕組みが発展することで、需要者サイドも積極的に需給調整に参画することが可能になります。
デマンドレスポンスには、それによって電力需要を増やす”上げデマンドレスポンス”(※)や、電力需要ピークのタイミングに需要を減らす”下げデマンドレスポンス”、そして需要量を小刻みに増やしたり減らしたりする”上げ下げデマンドレスポンス”があります。
(※)上げデマンドレスポンスの一例としては、再生可能エネルギーの過剰出力分を需要機器の稼働を促すことで消費したり、蓄電池への充電を促して吸収することなどが挙げられます
日本ではデマンドレスポンスというと、今のところ”下げデマンドレスポンス”の方を意味しており、電気の需給ピーク時に有効な対策手法の一つとして期待されています。
なお、デマンドレスポンスの中でも、電力会社側との契約に基づき、アグリゲーターと呼ばれる仲介役を通じて、需要の調整(節電など)を行うものを”ネガワット取引”といいます。
また、デマンドレスポンスは電力需要の制御方法によっても、2種類に分けることができます。
■ 価格型デマンドレスポンス
時間帯によって異なる電気料金体系を設定して需要の分散を図る方法
■ インセンティブ型デマンドレスポンス
電力会社と需要家の契約に基づき、電力会社からの要請に応じて、需要家が需要の抑制などを行うと、それに応じた対価(インセンティブ)が需要家に支払われる仕組み(ネガワット取引)
アメリカでは日本よりも10年以上前から、両デマンドレスポンスが導入されており、ピーク時の節電に大きな実績を挙げている模様です。

電力会社/電気事業者

「電力会社」という名称は、電気の供給や発電などを行っている事業所の”一般的な総称”であり、電気事業法に基づいた”正式名称”は「電気事業者」です。
2016年4月1日からの電力全面自由化にあわせて改正された電気事業法では電気事業者(=電力会社)の種類は、以下の5つに大別されています。
小売供給(一般の需要に応じ電気を供給すること)を行う事業者
自らが維持し、および運用する送電用及び配電用の電気工作物により、その供給区域において託送供給および発電量調整供給を行う事業者
自らが維持し、および運用する送電用の電気工作物により、一般送配電事業者に振替供給を行う事業者
自らが維持し、および運用する送電用及び配電用の電気工作物により、特定の供給地点において小売供給又は小売電気事業もしくは一般送配電事業の用に供するための電気に係る託送供給を行う事業者
自らが維持し、および運用する発電用の電気工作物を用いて小売電気事業、一般送配電事業または特定送配電事業の用に供するための電気を発電する事業者
日本では電気事業の運営は電気事業法で規制されており、電気事業者の分類や名称も法律で規定されています

電源構成(エネルギーミックス)

「電源構成」とは、国や地域における電力系統、または各小売電気事業者が供給する電気の発電方法の割合を示す言葉で、電源構成を見れば、どういった方法で発電された電気なのか、その種類や割合をチェックすることができます。

エネルギーミックスとは?

「エネルギーミックス」は「電源構成」と同じ意味で使われ、様々なエネルギー源をバランスよく組み合わせることによって、安定した電力供給を可能にする電源構成を「ベストミックス」といいます。
ベストミックスはベース電源ミドル電源ピーク電源それぞれの特性を踏まえた上で調整されますが、近年は電力の安定供給のためだけでなく、環境負荷の少ない電源構成であることも強く求められています。
なお、東日本大震災前の2010年度の電源構成は、火力(石炭・石油・LNG)、原子力、水力のベストミックスを実現していましたが、震災後の2014年度は原子力の割合が0%になり、化石燃料による火力発電が90%を占める形になりました。
東日本大震災前と震災後の日本の電源構成比較表
東日本大震災前と震災後の日本の電源構成比較表
経済産業省の今後の方針では、再生可能エネルギーによる発電と原子力発電を拡大し、2030年には再エネ約22~24%、原子力約20~22%、LNG火力約27%、石炭火力約26%、石油火力約3%程度となる電源構成を目指しています。
2030年度の電源構成イメージ画像
※電源構成図は資源エネルギー庁資料より抜粋
経済産業省は各小売電気事業者にも強制ではありませんが、それぞれに電源構成の開示を求めており、一般家庭への電気を販売している小売電気事業者176社のうち、2017年4月時点で101社が電源構成を開示しています。
一般家庭に電気を供給している事業者の電源構成などの開示状況
当サイトでは全国の電力会社(小売電気事業者)の電源構成の詳細と、CO2排出係数について、一覧にまとめて紹介しています
併せて参考にして下さい。⇒ 各電力会社の電源構成一覧

電灯契約(でんとうけいやく)

「電灯契約」とは、低圧(100Vまたは200V)単相で使用する電気機器を用いる際に、小売電気事業者と契約する電気料金プランの通称です。

三相で使用する電気機器を用いる際に、契約する電気料金プランの通称は「電力契約」

低圧単相で使用する電気機器には、照明器具や一般家電、TV、パソコン、炊飯器、IHクッキングヒーターなど、一般家庭で使用される電気機器のほとんどが該当し、大多数の一般家庭が電灯契約を結んでいます。
電灯契約にはオーソドックスな従量電灯プランをはじめ、時間帯別電灯プランや季節別電灯プラン、公衆街路灯プランなど、各小売電気事業者ごとに様々なプランが用意されています。

電力・ガス取引監視等委員会

平成25年4月に閣議決定された「電力システムに関する改革方針」に基づき、電力市場の監視および適正取引・競争ルール策定などの建議を行う組織として、平成27年9月に「電力取引監視等委員会」が設立されました。
平成28年4月1日にはガス事業・熱供給事業の業務が追加され、「電力・ガス取引監視等委員会」として改組されました。
電力・ガス取引監視等委員会の主な役割は以下の通りです。
①電力・ガス取引や送配電網ネットワークの中立性確保に関する監視業務
報告徴収、立ち入り検査、事業者への業務改善勧告、料金の審査、あっせん/仲裁など
②電力・ガス取引などに関わるルールづくり
適正取引や各種行為規制などの規則の原案を作成し、経済産業大臣に報告

電力系統(でんりょくけいとう)

「電力系統」とは、消費者に電力を供給するための「発電・変電・送電・配電」に関わる設備およびシステム全体を示す用語です。
日本では、10社の一般送配電事業者がそれぞれの地域の電力系統を管理・運用しており、沖縄電力を除いた9社の電力系統は、近隣の電力系統と接続し合うことで、互いに電力供給の安定化を図っています。
日本の電力系統エリアと周波数の違い イメージ画像 日本の電力系統の連携図イメージ画像
日本の電力系統は”北海道電力エリア”、”東北電力エリア(青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、新潟県)、”東京電力エリア(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、栃木県、群馬県、茨城県、山梨県、静岡県の富士川以東)、”中部電力エリア(愛知県、三重県、岐阜県、長野県、静岡県中西部)、”北陸電力エリア(石川県、富山県、福井県の嶺北と敦賀市、岐阜県の一部の地域)、”関西電力エリア(大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県の近畿2府4県と、福井、三重、岐阜の一部地域)、”中国電力エリア(広島県、岡山県、鳥取県、島根県、山口県の5県全域と兵庫・香川・愛媛県の一部の地域)、”四国電力エリア(愛媛県、高知県、香川県、徳島県)、”九州電力エリア(福岡県、長崎県、佐賀県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、広島県の一部地域)、”沖縄電力エリア”の10エリアに分けられます。

電力広域的運営推進機関

「電力広域的運営推進機関」(以下、広域機関)とは、電力の全面自由化と安定供給を両立する「電力システム改革」を推進し、電気事業の広域的な運営を実現するための司令塔として設立された団体(認可法人)です。
広域機関は、電源の広域的な活用に必要な送配電網の整備を進めるとともに、電力需給バランスを常に監視し、各電力エリアの中央給電指令所へ指示および調整する業務を行います。
なお、全ての電気事業者は広域機関の会員となることが義務付けられています。

広域機関の役割・業務

広域機関は「電気事業の広域的運営」を推進するための幅広い役割を担っています。
中長期的な電力安定供給を確保
  • 需給計画・系統計画を取りまとめ、周波数変換設備や地域間連系線等の送電インフラの増強を主導する
  • 広域機関電源入札などによる区域(エリア)を超えた全国規模の系統運用を図りながら安定供給を担保する
  • 平常時において、各区域(エリア)の送配電事業者による需給バランス・周波数調整に関して、広域的な系統運用の監視・調整を行う
  • 災害などによる需給状況の悪化時や緊急時に、電源の焚き増しや電力融通を指示することで、需給調整を行う
  • 中立的に新規電源の接続の受付や系統情報の公開に係る業務を行う
電力系統の公平な利用環境を整備
  • 広域連系系統の長期方針や整備計画を策定し、必要な設備増強を主導する
  • 系統運用者や系統利用者が遵守すべきルールを策定する
  • 発電設備の系統アクセス検討を受付
  • 連系線の利用を管理する
  • 事業者間のトラブルを解決する
スイッチングに係る手続きの支援
2016年4月の電力小売全面自由化にともない、一般の需要家も独自の判断で小売電気事業者を自由に選べるようになりました。
小売電気事業者を変更する場合は、託送契約の変更や小売契約の解約、新規契約など、複数の業務が発生しますが、簡単な手続きで切り替え(=スイッチング)できるように、広域機関が支援しています。

電力システム改革

東日本大震災をきっかけに、従来からの電力システムに関する様々な課題が指摘されるようになりました。
そこで政府は、2013(平成25)年2月の総合資源エネルギー調査会総合部会電力システム改革専門委員会の報告書を受け、同年4月に「電力システムに関する改革方針」を閣議決定しました。
平成25年4月に閣議決定された「電力システムに関する改革方針」に基づく改革は
  • 電力の安定供給の確保
  • 電気料金の最大限の抑制
  • 電気利用の選択肢や企業の事業機会の拡大
上記の3つを目的としており
  1. 電源の広域系統運用の拡大
  2. 小売及び発電の全面自由化
  3. 法的分離の方式による送配電部門の中立性の一層の確保
上記の3段階からなる改革の全体像が示されています。

特定規模電気事業者(PPS)

旧電気事業法では、大手電力会社10社(旧一般電気事業者)以外で、大手電力会社の送配電設備を用いて電気を小売りする事業者を「特定規模電気事業者」と規定していました。

特定規模電気事業者は「PPS(Power Producer and Supplier)」とも呼ばれていました

経済産業省は2012年にPPSという名称はわかりにくいという事で、PPSを「新電力」という通称に変更しましたが、現在ではどちらも正式な名称としては使われていません。
電力自由化前は、「特定規模電気事業者」は契約電力50kW以上(特別高圧・高圧受電)の大口需要家にしか小売りできず、条件に満たない一般家庭への小売りは電気料金の急騰防止ならびに安定供給を理由に認められていませんでした。
しかし、2016年4月1日の電力完全自由化後は「小売電気事業者」となり、一般家庭などにも電気を小売りできるようになったという経緯があります。

特定送配電事業者

「特定送配電事業者」とは、特定の供給地点において、自社で発電した電気を”小売電気事業者””一般送配電事業者”託送供給する事業者を指します。

旧電気事業法で規定されていた”特定電気事業者”や、自営線供給を行う”特定規模電気事業者”の送配電部門が「特定送配電事業者」に該当します

特定送配電事業を営むためには、電気事業法第27条の13の規定により経済産業大臣に届け出が必要です。
なお、「特定送配電事業者」が小売供給も行う場合は、『登録特定送配電事業者』としての登録も必要です。

特別高圧

電気設備に関する技術基準を定める省令では、電圧は次の3つに区分けされています。
  • 【低圧】・・・交流600ボルト以下、直流750ボルト以下
  • 【高圧】・・・交流601~7,000ボルト、直流751~7,000ボルト
  • 【特別高圧】・・・7,000ボルト超
特別高圧は、略して「特高(とっこう)」とも呼ばれ、直流と交流の区別はなく、どちらの電源であっても7,000Vを超える場合は全て「特別高圧」として分類されます。
電力会社の契約プランには、20,000V供給または30,000V供給や、60,000Vまたは70,000V供給などの『特別高圧電力』があり、低圧電力高圧電力よりも設備維持費用がかかりますが、電圧ロスが少ない分、電力使用量の単価(従量料金)が安いというメリットがあります。
特別高圧電力は電圧が非常に高いため、危険性も高く、運用の際には必ず電気主任技術者を配置しなければならない決まりがあります。

取次店(とりつぎてん)

小売電気事業者として登録されていない者が、電気の小売供給を行うことはできませんが、小売電気事業者の取次ぎ業・代理業・媒介業については電気事業法で認められています。
事業形態 内容 契約当事者
媒介 小売電気事業者と一般需要家との間で交わされる小売供給契約の成立のために尽力する業者のこと 小売電気事業者と一般需要家
取次ぎ 小売電気事業者の計算において、自己の名で小売供給契約を行うことを引き受ける行為を「取次ぎ」という 取次ぎ業者と一般需要家
代理 小売電気事業者の名をもって、小売電気事業者のために行うことを示した上での行為や意思表示を「代理」という 小売電気事業者と一般需要家

取次ぎ業

電気小売契約における「取次ぎ」とは、一般需要家と取次ぎ業者とが直接的に小売供給契約を締結する行為になります。
ただし、契約の当事者は一般需要家と取次ぎ業者ですが、その契約において電気の小売供給の責任を実際に担う事業者は、取次業者ではなく、小売電気事業者になります。

代理業

電気小売契約における「代理」では、代理業者は小売電気事業者の代わりに、一般需要家と小売供給契約を締結しますが、契約の当事者は一般需要家と小売電気事業者であり、代理業者ではありません。
この場合の電気の小売供給の責任は、代理業者ではなく小売電気事業者にあります。

媒介業

電気小売契約における「媒介」は、主に電気小売契約を成立させるためのサポート業務を指します。
なお、電気事業法では、媒介・取次・代理のどの業者にも、自身が代理・媒介・取次ぎであることと、小売電気事業者が誰であるかを説明することが義務付けられています。
また、電気の小売供給契約の締結の際には、需要家への説明義務および契約締結前・締結後の書面交付義務があります。

内燃力発電(ないねんりょくはつでん)

「内燃力発電(ないねんりょくはつでん)」とは火力発電の一種で、燃料を燃やした際に発生する化学エネルギー(ガスなど)を、原動機(内燃機関)を用いて電力に変換する発電方法です。
内燃機関には主にガスタービンエンジンやガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどが用いられます。
内燃力発電は熱効率が高く、短時間で始動・停止できるのが大きな特徴・メリットです。

ネガワット(ネガワット取引市場)

「ネガワット」とはアメリカのロッキー・マウンテン研究所所長のエイモリー・ロビンスが1980年代後半に提唱した概念で、”需要家が消費を節約することで余剰となった電力を、同量の電力を発電したもの”とみなす考え方です。
ネガワットの概念をシステム化することで、企業や一般家庭も、節電した分の電力を電力会社に買い取ってもらったり、電力市場で売買することが可能になります。
このように需要家が節電した電力を、市場で取引することを「ネガワット取引」といいます。
ネガワット取引は、節電という行為を人の善意に頼るのではなく、ビジネスとして発展させることが期待できるとして、日本では2017年4月1日より公式にスタートしました。
なお、大口需要家の節電行為に対して報酬を支払う仕組み(需要調整契約)は以前からありましたが、ネガワット取引では大口の需要家に限らず、「アグリゲーター」と呼ばれる事業者が多数の需要家を取りまとめ、需要家と電力会社(小売電気事業者一般送配電事業者)との仲介役になることで、小口需要家でも節電した電力を取り引きできるようになっています。

ネガワット取引のメリット

ネガワット取引が活性化し、ピーク時の電力需要を効果的に抑制することができれば、電力需要のピーク時のためだけに電力供給設備(ピーク電源)を維持する必要性やリスクが減りますので、各電気事業者は設備の建設コストや維持管理費を削減でき、電気料金の引き下げや温室効果ガスの削減にもつながります。
具体的には、東京電力管内で1年間(8760時間)の1%にあたる上位88時間のピーク需要が抑制されると、最高ピーク5093万kWの約7.5%にあたる384万kW分の電力供給設備の稼働、維持管理、更新が不要になるという試算があります。
需要家側も、節電によって電気代が削減できるだけでなく、減らした電力(=ネガワット)を売ることができますので、自家発電設備や蓄電池などを有効活用すれば、相当の収入を得ることも可能になります。
参考資料:経済産業省資料「ネガワット取引の普及に向けた取組」より

ネガワット取引市場とは?

節電した電力(=ネガワット)を市場で販売することができる取引市場として2017年4月にスタート。ネガワット取引市場の創立によって、需要家が節電した電力を各小売電気事業者に円滑に販売できるようになりました。
富士経済研究所が公表したデマンドレスポンス関連市場調査によると、2030年にはネガワット取引の市場規模は100億円に達するという試算があります。
日本再興戦略2016(PDF135~136ページ)では
『2030年度までには、先行的にネガワット取引が普及している米国と同水準(最大需要の6%)のネガワットの活用を目指す』
とされており、2015年11月の『未来投資に向けた官民対話(第3回)』でも
『節電のインセンティブを抜本的に高める。家庭の太陽光発電や IoT を活用し、 節電した電力量を売買できる“ネガワット取引市場”を、2017 年までに創設する。そのため、来年度中に事業者間の取引ルールを策定し、エネルギー機器を遠隔制御するための通信規格を整備する』と明言されています。

燃料費調整制度(ねんりょうひちょうせいせいど)

石炭や原油、LNG(液化天然ガス)などの化石燃料を輸入する際の、為替レートの変動などの経済情勢の変化による価格変動を調整し、毎月の電気料金にできる限り迅速に反映させるための制度です。
燃料費調整制度は、平成8年1月の料金改定以降に導入され、平成21年5月には電気料金の変動を平準化する観点から、燃料価格の変動を電気料金に反映するタイミングなどが見直されました。
現在、各電力会社では毎月の月末頃に、2ヶ月先の燃料費調整単価を発表しています。

バイオマス発電

動植物から生成される有機性資源を燃やした際に発生するエネルギーを利用して発電する方法を「バイオマス発電」と呼びます。

バイオマスとは生物由来の資源の総称であり、バイオマス・ニッポン総合戦略では「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」と定義しています

バイオマス発電に用いる燃料(バイオマス)には、木材、下水汚泥、産業廃棄物、家畜糞尿、生ごみ、廃油、パームヤシ殻(PKS)などがあります。
バイオマス発電は広義では火力発電に該当しますが、「カーボンニュートラル」という考え方においては再生可能エネルギーとして分類され、バイオマスによって発電した電力はFIT(固定価格買取制度)での買い取り対象になります。

カーボンニュートラルとは?

バイオマスは有機物なので燃やすとCO2が排出されますが、そのCO2はバイオマスが光合成によって大気中から吸収した二酸化炭素に由来するため、バイオマスを燃やしても大気中の二酸化炭素量は増加していない、というようにみなされます。
この考えを「カーボンニュートラル」といいます。
なお、石炭や石油などの化石燃料に含まれる炭素は、数億年も前に生成されたものであることから、化石燃料を燃やすことは現在の大気中の二酸化炭素を増加させることにつながります。
そのため化石燃料の燃焼はカーボンニュートラルにはあてはまらないとされています。

バイオマス発電の発電方式

バイオマス発電の発電方式は大きく分けて3つあります。
  1. 直接燃焼方式
    バイオマスを直接燃やして、蒸気を発生させてタービンを回す発電方法
  2. 熱分解ガス化方式
    バイオマスを直接燃焼させるのではなく、バイオマスを加熱することで発生したガスを燃やしてガスタービンを回す発電方法
  3. 生物化学的ガス化方式
    バイオマスを発酵させることで発生したメタンなどのバイオガスを燃やしてガスタービンを回す発電方法
生物化学的ガス化方式は、水分が多く燃えにくいバイオマスでも有効利用でき、発生するガスの発熱量が高いため、エネルギー効率も高いという特徴があります。
ですが、直接燃焼方式、とりわけ木材を燃料としたバイオマス発電は高コストで、そのエネルギー効率も25%程度と、化石燃料のエネルギー効率(約40%)と比べると低いのが欠点です。
また、発電施設によっては出力が不安定であったり、木材を燃料にした場合のFIT(固定価格買取制度)の買い取り額はさほど高額ではないこともあって、現状ではバイオマス関連施設の約7割が赤字であることが指摘されています。

発送電分離(はっそうでんぶんり)

既存の大手電力会社と、自由化によって新規参入した電気事業者との公平性を図るために、大手電力会社の発電部門と送配電部門を別に分けて規制することを「発送電分離」といいます。
発送電分離の方式には、独立性の強度順に次の4つがありますが、政府は2020年4月までに「法的分離(送配電部門の分社化)」を行う方針を発表しています。
  1. 所有権分離
    送配電部門を完全に別会社とし、資本関係も認めない
  2. 機能分離
    送配電部門の所有権を電力会社に残し、運用や整備計画を中立機関である独立した系統運用機関が実施する
  3. 法的分離
    送配電部門を別会社とする
  4. 会計分離
    送配電部門と他部門に関係する会計を分ける
なお、発送電分離後の一般送配電事業および送電事業は、国の許可事業として、これまで通り政府規制の下で機能することになります。(新規参入は原則不可)
主な規制の内容は以下の通りです。
  1. 一般送配電事業者および送電事業者が、小売電気事業や発電事業を行うことは禁止
  2. 適正な競争関係を確保するため、一般送配電事業者および送電事業者と、そのグループの発電事業者小売電気事業者などに対し、取締役の兼職禁止などの行為規制を措置
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電気の流通設備(インフラ)の建設やメンテナンス、送配電ネットワークにおける電気の安定供給管理は、これまでは旧一般電気事業者である大手電力会社が、発電事業や電気小売事業とあわせて自社で一貫して行ってきました。
しかし、電力自由化後は、すべての電気事業者が送配電ネットワークを平等な立場で利用できるように、旧一般電気事業者には国による様々な規制と分社化が義務付けられています。

発電事業者(はつでんじぎょうしゃ)

「発電事業者」とは、出力が1000kW以上の発電設備を保有し、小売電気事業などに供給する電力量(※)が発電量(kWh)の50%を超えると見込まれる事業者を指します。
(※出力が10万kWを超える場合は10%を超えるもの)
電気事業法改正前の一般電気事業者、卸電気事業者、卸供給事業者(IPP)、特定電気事業者などが「発電事業者」に該当し、改正前は”電気事業者以外の者”とされていた再生可能エネルギー発電事業者も、改正後は「発電事業者」になります。
発電事業を営むには、電気事業法第27条の27の規定により経済産業大臣に届け出が必要であり、発電事業者になると供給計画の届け出や、電気供給のための発電義務などの様々な義務が生じます。

FIT電気(ふぃっとでんき)

固定価格買取制度で買い取られた再エネ由来の電力は「FIT電気」と呼ばれています。
FIT電気はグリーン電気と同じく、再生可能エネルギーによって発電されてはいますが、市場においては「グリーン電気(電力)」や「きれいな電気」などといった再生可能エネルギーとしての環境価値を表現することはできません。
なぜなら固定価格買取制度を利用した電気の環境価値は、再生可能エネルギー発電促進賦課金の徴収によって、全需要家に帰属するとみなされているからです。
そのため小売電気事業者がFIT電気の環境価値を利用して(= 再生可能エネルギーによる電力として)電気を販売することは認められておらず、販売の際にはFIT電気の特性を明示しなければならないという規定が設けられていました。

【FIT電気の特性を表示する際の文章例】
当社がこの電気(=FIT電気)を調達する費用の一部は、当社のお客様以外の方も含め、電気をご利用の全ての皆様から集めた賦課金により賄われており、この電気のCO2排出量については、火力発電なども含めた全国平均の電気のCO2排出量を持った電気として扱われます。

しかし、政府は2018年5月に非化石価値取引市場を新設し、小売電気事業者が同市場を通じて非化石証書を購入することで、FIT電気の再生可能エネルギーとしての環境価値(CO2排出の低減効果など)を対外的にPRできるよう、その規定を変更しています。

非化石価値取引市場(ひかせきかちとりひきしじょう)

「非化石価値取引市場」とは、日本卸電力取引所で取引される電気について、非化石電源と化石電源とを区別し、非化石電源によって発電された電気の”環境価値”(CO2排出の低減効果など)を証書化して取引できるよう、日本卸電力取引所が新たに開設した電力取引市場です。(2018年5月に取引開始)
非化石電源によって発電された電気の環境価値を証書化したものは「非化石証書」といい、小売電気事業者のみ購入することができます。
非化石価値取引市場では、FIT電気の非化石価値(環境価値)も非化石証書として売却され、売却された分の金額は再生可能エネルギー発電促進賦課金の代替となり、国民のFIT負担の低減につながります。
また、小売電気事業者は非化石証書を購入することで、調達した電気に環境価値を付加できるようになり、需要家に対してCO2排出の低減をアピールするなどの販促が可能になります。
なお、エネルギー供給構造高度化法では、小売電気事業者の非化石電源比率を2030年度までに44%以上にするよう求められていますが、非化石価値取引市場によって、その目標達成が後押しされることが大きく期待されています。
非化石価値取引市場のイメージ画像
参考資料:資源エネルギー庁資料「非化石価値取引市場について」より

非化石証書(ひかせきしょうしょ)

「非化石証書」とは、再生可能エネルギーや原子力といった非化石エネルギーによって発電された電気の、非化石エネルギーとしての環境価値(CO2排出量の低減効果など)を証書にしたもので、2018年5月に開設された非化石価値取引市場を介して発行されます。
市場開設の初期時点では「再エネ指定(FIT含む)」と原子力を含んだ「指定無し」の2種類の非化石証書が用意されており、どちらも小売電気事業者のみ購入および転売が可能となっています。
なお、非化石エネルギーによって発電された電気の環境価値を、証書のような形にしてやりとりする制度には、非化石証書の他にJ-クレジットグリーン電力証書があります。

ピーク電源

「ピーク電源」とは、電力需要が急増し(夏季や冬期など)、ベースロード電源ミドル電源の両方でも、電力供給が足りなくなったときに使用される電源です。
運用コストは高くても、短時間で発電出力をコントロールできる電源がピーク電源として利用され、日本では揚水発電や石油による火力発電がそれに該当します。

P2P電力取引

P2Pとは、Peer to Peer(ピア・ツー・ピア、※対等な者同士を意味)の略で、P2P電力取引においては、IoTおよびブロックチェーン技術を用いることで、電力会社アグリゲーターのような取引を介在する第三者を介さずに、需要家間で直接的な電力売買が可能になります。
需要家間の電力の直接売買の普及によって、社会全体のより効率的なエネルギー生産および分配の可能性が広がるとされています。
P2P電力取引のイメージ画像

風力発電(ふうりょくはつでん)

「風力発電」とは自然界で生じる風のエネルギーを、風車を利用して電力に変換する発電方法です。
風力発電で使用される風力タービン(風車)には、もっともポピュラーな水平軸のプロペラ型風車をはじめ、垂直軸のダリウス型、ジャイロミル型、サボニウス型や、スクリューマグナス風車など、様々なタイプがあります。

タービンの軸には磁石が取り付けられており、タービンが回転すると、その周囲に張り巡らせたコイルに電流が生じます(電磁誘導)

風力発電は設置コストが低く、設置工事期間も短くて済み、運転に燃料も必要としないため、安価でクリーンな電力源として世界的に増加傾向にあります。
風力発電のデメリットとしては、出力電力が不安定になることや、周辺の環境に悪影響を与える問題などが挙げられます。
特に環境面では、騒音や落雷を引き起こす心配のほか、鳥が巻き込まれて死傷する問題などが多発していることもあって、施設の設置場所を慎重に選定することが重要と言われています。

風力発電のコスト

資源エネルギー庁の資料によると、1kWhあたりの風力発電のコストは21.6円です。
ちなみに水力発電のコストは11円、太陽光発電コスト(メガ)は24.2円、原子力発電のコストは10.1円、火力発電のコストは、石炭12.3円、天然ガス13.7円、石油は30.6~43.4円です。
(※)上記発電コストの参照元は資源エネルギー庁HP2017年10月31日記事より

負荷率(ふかりつ)

「負荷率」とはある期間の中で、その期間の電力需要の平均値と最大値との比率を表したものです。
電力の使用状態は1日24時間の時刻ごとに変化するだけでなく、季節によっても変化していますので、季節ごとの電力需要の変動や、昼夜の電力需要の差を把握するために負荷率が算出されています。

ベースロード電源

「ベースロード電源」とは、各地域において安定した電力供給の最低水準を担う電源(発電所)のことで、かつてはベース電源とも呼ばれました。

資源エネルギー庁の資料によると「発電(運転)コストが、低廉で、安定的に発電することができ、昼夜を問わず継続的に稼働できる電源」がベースロード電源として定義されています

具体的には原子力発電火力発電水力発電地熱発電などがベースロード電源に該当します。
日本では、2017年時点では石炭による火力発電所が主なベースロード電源になっていますが、2014年4月のエネルギー基本計画によると、政府は原子力発電を重要なベースロード電源として、2030年にはその比率を20~22%にする方針を示しています。
また、政府は2019年にベースロード電源市場を新設し、ベースロード電源の電力を同市場に供出するように義務づけることで、新規の小売電気事業者(新電力)も常時バックアップに依存することなく、安価な電源を調達できるようにする予定です。
参考資料:資源エネルギー庁資料「ベースロード電源市場について」より
なお、電源にはベースロード電源のほかに「ピーク電源」「ミドル電源」があり、各国はそれぞれに様々な電源を組み合わせることで、自国のエネルギーの需給バランスを調整しています。
【参考資料】 ~東日本大震災前と震災後の日本の電源構成比較表~
東日本大震災前と震災後の日本の電源構成比較表
資源エネルギー庁資料より抜粋

HEMS(ヘムス)

「HEMS(ヘムス)」とは「Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)」の略称で、家庭で使用されるエネルギーを見える化することによって、効率的な節約を可能にする”家庭のエネルギー管理システム”を指します。
HEMSではスマートメーターが重要な役割を果たすことになり、スマートメーターをテレビやエアコン、冷蔵庫などの家電製品とリンクさせて、それぞれの電力消費量を「見える化」することで、省エネを促進することができます。
また、遠く離れた高齢の家族、1人暮らしの親などの生活について、その電気の使用状況をスマートメーターで常時ウォッチすることで、毎日の生活ぶりを把握でき、万一、使用状況に異変が見られた場合、地域の福祉センターに対応してもらうなど、福祉・介護支援機能などのサービスにも利用可能です。
国家戦略室資料「グリーン政策大綱」によると、政府は2030年までにHEMSを全世帯に普及させることを目指しています。(23ページ参照)

BEMS(ベムス)

「BEMS(ベムス)」とは「Building Energy Management System」の略で、ビルの設備や機器類で使用されるエネルギーの効率的な削減を図るためのビルエネルギー管理システムのことを指します。
同じような用語としては、家庭向けのエネルギー管理システムの「HEMS(ヘムス)」があります。

マイクロ水力

水力発電の中でも特に規模の小さなものを「マイクロ水力(発電)」と呼びます。
マイクロ水力は「小水力発電」や「小規模水力発電」と呼ばれることもあるようですが、今のところそれぞれの名称に特に決まった定義はないようです。
なお、『マイクロ水力発電導入ガイドブック』(新エネルギー・産業技術総合開発機構・刊)の中では、出力が100kW以下を「マイクロ水力発電」、出力100kW~1000kWを、「ミニ水力発電」として区別されています。
マイクロ水力の発電装置は比較的小さく、装置によっては人力での持ち運びも可能なので、ある程度の水量や水流のあるところなら、どこでも利用できるのが大きな特徴です。
用水路や道路脇の側溝の水流、生活排水を利用するなどの他にも、洗面やトイレの洗浄水で発電する製品などもあります。

ミドル電源

「ミドル電源」とはベースロード電源ピーク電源の中間にあたる電源を指しており、資源エネルギー庁の資料によると”発電(運転)コストがベースロード電源の次に安価で、電力需要の動向に応じて、出力を機動的に調整できる電源”として定義されています。
日本では、化石燃料の中で温室効果ガスの排出が最も少ないLNG(液化天然ガス)や、LPG(液化石油ガス)による火力発電がミドル電源に該当します。
特にLNGは石油と比べて地政学的リスクも相対的に低く、世界各地で採掘されているため比較的安価に調達することができ、低コストでの発電が可能となっています。

揚水発電(ようすいはつでん)~揚水式水力発電~

「揚水発電(揚水式水力発電所)」は、発電所の上部と下部にそれぞれ貯水池(ダム)を作り、ポンプを用いて下部のダムから上部のダムへと水をくみ上げることによって、ダムの水(=位置エネルギー)を蓄える機能を持たせています。
  1. 電力需要の多い昼間は「発電」
    電力需要の多い時間帯は、上部のダムの水を下部のダムへと流し、タービンを回して発電します。
  2. 電力需要の少ない夜間は「水の汲み上げ」
    夜間などの電力需要が少ない時間帯には、他の発電所の余剰電力を利用して下部のダムから上部のダムに水を汲み上げておくことで、電力需要が多い時間帯での発電に備えます。
水を汲み上げるために消費される電力は、約30%増にはなりますが、大量の電力(=水の位置エネルギー)を蓄えることができるのは揚水式発電所しかありません。
また、揚水式発電所は起動や停止、流量の調節も短時間で可能なため、各地域の電力需要・供給バランスの調整役として、またピーク時や緊急用の電源として、重要な役目を果たしています。

容量市場(ようりょうしじょう)

「容量市場」とは、国内の電力供給能力の健全な維持発展を目的として、2020年に開設が予定されている新規の電力市場です。
発電所などの容量を金銭価値化し、各電気事業者に容量市場での取り引きを促すことで、電力市場における将来の供給力を確保する仕組みとなっています。
市場管理者は広域機関が担い、容量市場では国全体で必要となる供給力(kw価値)の取引が行われることになる予定です。

力率(りきりつ)

力率(りきりつ)とは電力の効率を示す値で、皮相電力に対する有効電力(=消費電力)の割合を%で表しています。
その場合の力率の計算式は「有効電力(消費電力)÷ 皮相電力 × 100」となります。
電動機(モーター)の力率は85%ほどになる場合が多く、力率が85%を超えると高力率、85%未満の場合は低力率とみなされます。
大手電力会社の低圧電力契約における基本料金は、力率85%を標準としており、高力率の際には基本料金が5%割引になり、反対に低力率の際には基本料金が5%割り増しになります。
ですが新電力会社の場合、力率による割引や割増は加味していないケースが多いようです。
【 新電力PR 2019年下半期 】いま注目の新電力会社BEST8
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【 電力会社キャンペーン情報 】2019年9月版