関西電力エリア(大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県の近畿2府4県と、福井、三重、岐阜の一部地域)で、
電気自動車(EV/PHV)を自宅で充電する際により安価な電気料金プランを利用できる電力会社には以下の7社があります。
- 関西電力
- Looopでんき
- ピタでん
- シン・エナジー
- 熊本電力
- HISでんき
- 日産大阪
上記7社の中でどれが最も安くてお得になるか?は、諸条件によって異なります。
そこで条件を大きく3つに分けた上で、おすすめの電気料金プランをご案内します。
南部修一 | 特定非営利活動法人 日本住宅性能検査協会 小売電気アドバイザー 認定 第1808005号 太陽光発電アドバイザー 認定 第1820021号 株式会社サウスフィールドプランニング 代表取締役 ※1974年生まれ 電力自由化、太陽光発電、再生可能エネルギー関連情報の広報を担当 |
契約容量6kVA未満の電灯契約の場合
おすすめ最安プラン
契約容量が6kVA未満のオーソドックスな従量電灯プラン(従量電灯Aやなっトクでんき、eおとくプランなど)を契約している方には、以下の新電力プランをおすすめします。
月間の電力使用量を400kWh以上で想定した場合(電気代に換算して約11,000円以上)
関西電力の「従量電灯A」や「なっトクでんき」「eおとくプラン」と比べてどれも電気代は11%~18%以上も安くなります。
電気料金単価の比較表
区分 | Looopでんき (おうちでんき+EV割) | HISでんき (プライム) | ピタでん (使った分だけ) | 熊本電力 (おうち電気B) | |
---|---|---|---|---|---|
最低料金 (最初の15kWhまで) | 0円 | 170.51円 | 0円 | 0円 | |
1kWhあたり単価 | 120kWhまで | 21.4円 | 21.29円 | 21.59円 | 22円 |
121~300kWhまで | 21円 | ||||
300kWh超 | 19円 |
夜間の電気が安くなるプラン
「夜間の安い単価で電気自動車を充電したい」というニーズも当然あると思います。
ただ、夜間単価の安いオール電化プランはエコキュートや電気温水器のある電化住宅でないと契約できません。
電化住宅ではない場合には、関西電力の「eスマート10」を勧められることもあるようですが、
eスマート10は午前8時~午後10時の電気料金単価がかなり高くなるため、あまりお得とは言えません。
(単価比較表は後ほどご紹介します)
時間帯によって電気料金がお得になるプランをお探しの方には、関西電力のeスマート10などよりも『シンエナジー』の【夜】生活フィットプランや【昼】生活フィットプランの方が断然おすすめです。
電気料金単価の比較表
区分 | シン・エナジー 【昼】生活フィットプラン | シン・エナジー 【夜】生活フィットプラン | 関西電力 eスマート10 | ||
---|---|---|---|---|---|
基本料金/ひと月 | 最初の6kWまで | 1契約 304.41円 (74.8%安) | 1契約 1,210円 | ||
6kWを超える1kWにつき | 5kW(6kVA)超の契約は不可 | 396円 | |||
1kWhあたりの電力量単価 | デイタイム | 18.38円 (52.4%安) 平日9時~18時 | 27.38円 (29.1%安) 平日9時~18時 | 38.62円 夏季平日の13時~16時 | |
リビングタイム | 夏季 | 21.85円 (20.4%~27.6%安) 平日8時~9時と18時~22時、土日祝日の8時~22時 | 21.85円 (20.4%~27.6%安) 平日8時~9時と18時~22時、土日祝日の8時~22時 | 30.2円 夏季(7.8.9月)平日の8時~13時および16時~22時 | |
その他季 | 27.45円 毎日8時~22時 | ||||
ナイトタイム | 20.03円 (30.4%高) 22時~翌8時 | 18.03円 (17.3%高) 22時~翌8時 | 15.36円 22時~翌8時 |
① eスマート10と比べて基本料金が圧倒的に安い(昼間時間の単価も20%以上安い)
② 【夜】生活フィットプランの場合、平日の9時~18時の単価だけはeスマート10とほぼ同額の高単価になるものの、仕事などで平日昼間を不在にする方には価格的なデメリットはありません(土日祝日の昼間時間はライフタイムの安い単価が適用されます)
③ 平日昼間の在宅が多い方は【昼】生活フィットプランの方を選ぶと、平日の昼間にお得な単価で充電できるようになります。
日産大阪のEV専用プランは最安ではない
日産大阪で電気自動車を購入すると、関西電力の従量電灯Aよりも割安な限定プラン(日産大阪e-でんき「EVプラン・EVプランプラス」)に申し込めるようになります。
しかし先に案内した新電力プランと比べると、新型リーフ購入者限定の「EVプランプラス」は決して最安というわけではありません。
電気料金単価の比較表
区分 | 日産大阪 (EVプラン) | 日産大阪 (EVプランプラス) | Looopでんき (+EV割) | シン・エナジー (昼生活フィットプラン) | |
---|---|---|---|---|---|
最低料金 (15kWhまで) | 0円 | 0円 | 0円 | 1契約につき 304.41円 | |
1kWhあたり単価 | 7時~23時 | 22.41円 | 22.41円 | 21.4円 | 18.38円 (平日9時~18時) 21.85円 (平日8時~9時と18時~22時、土日祝日8時~22時) |
23時~翌7時 | 22.41円 | 19.35円 | 21.4円 | 20.03円 (22時~翌8時) |
エルピオでんき | シン・エナジー | 東京ガスの電気 | リミックスでんき |
Looopでんき | あしたでんき | まちエネ |
契約容量7kVAまたは6KW以上の場合
契約容量が7kVA以上の場合、関西電力では「従量電灯B」というプランがオーソドックスな電気契約になります。
従量電灯Bは基本料金が割高で、電力量単価も決して安くはありません。
それよりも基本料金が無料になるLooopでんきの『ビジネスプラン+EV割』や、Japan電力の『しごとプラン』または熊本電力の『しごと電気C』のご利用をおすすめします。
どれも電力使用量の多少にかかわらず、実際の電気代は関西電力と比べて15%~最大50%前後も安くなります。
電気料金単価の比較表
区分 | Looopでんき (ビジネスプラン+EV割) | 熊本電力 (しごと電気C) | Japan電力 (しごとプラン) | 関西電力 (従量電灯B) | |
---|---|---|---|---|---|
基本料金 | 0円 | 0円 | 0円 | 1KVAにつき 396円 | |
1kWhあたり単価 | 120kWhまで | 22.4円 | 22円 | 23円 | 17.91円 |
121~300kWhまで | 22.5円 | 21.12円 | |||
300kWh超 | 21.5円 | 23.63円 |
電気料金シミュレーターを利用すると、月間電力使用量(kWh数)を入力するだけでカンタンに実際の電気代を比較できます。
実際の支払額がいくらになるか?知りたい方は、以下のページを参考にしてください。
エコキュートや電気温水器のある電化住宅の場合
自由化前の旧オール電化プランを契約している場合
2016年の電力自由化前から関西電力の「はぴeタイム(はぴeプラン)」や「季時別電灯」を契約している方は、そのまま継続利用で問題ないでしょう。
旧オール電化プランから他社プランへの乗り換え検討は、現時点ではほぼ必要ありません。
2016年4月以降の「はぴeタイムR」の場合
関西電力の「はぴeタイムR」よりも電気代が安くなる新電力プランには、HISでんきの『ぜんぶでんき関西』があります。
『ぜんぶでんき関西』は「はぴeタイムR」と比べて夜間単価が約30%も安く設定されています。(1kWhあたり10.7円)
また、主開閉器契約(ブレーカー契約)ではなく、実量制契約(スマート契約)になることから、電気の使い方を工夫することで、基本料金を安く抑えることも可能です。
ただし平日10時~17時の昼間単価のみ「はぴeタイムR」よりも若干割高になるため(約8%高)、平日昼間はなるべく節電を意識するか、もしくは太陽光発電システム等を導入するとなお良いでしょう。
- 契約容量6kVA未満の電灯契約の場合
ピタでん・あしたでんき・Looop・楽天でんきの比較結果は?
- 契約容量7kVA以上の電灯契約の場合
- オール電化プラン(はぴeタイムR)の場合
EV/PHVオーナー向けの新電力 一覧 | オール電化向けの新電力会社 一覧 |