エネルギー関連Q&A

2022年の燃料費調整額の単価推移をどう予測しますか?

Q&A
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電力会社の燃料費調整単価は今後どのように推移していくのでしょうか?
昨年から値上げが続いてますが、値下げになることはあるのでしょうか?
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この記事の監修担当
南部修一
南部修一
※1974年生まれ 電力自由化、太陽光発電、再生可能エネルギー関連情報の広報を担当
@246anbem(NPCプラン@LINEアカウント)
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当サイトの回答

10年スパンの長期的な視点の場合

電気を作るための燃料になる天然ガスや石炭の輸入価格は、中長期的には上昇し続けることが想定されています。(この後に資料を紹介しています)

ですから燃料費調整単価も、長い目で見ればプラス調整(つまり値上げ)に傾くことが予想されます。(ただし短期的にはマイナス調整になる月もあるでしょう)

向こう1年ほどの短期的な視点ではどうなる?

ある月の燃料費調整額は3~5か月前の燃料価格を反映しているため、1~3ヶ月先までのごく近い将来であれば予測がつきます。

しかし半年から1年ほど先の予測となると難しくなります。

なぜなら天然ガスや石炭の価格は投機の対象でもあり、新型コロナウイルスやグリーン政策などの社会情勢はもちろん、各国の人々の感情・憶測などにも左右されているからです。

この記事を書いている時点(2022年1月18日現在)では、2月は全国10エリアすべて値上がりが確定しています。

3月の単価は横ばいか若干の値上げもしくは値下げとなり、4月は全国的に値下げとなるでしょう。

(※)3月の値上げ幅は予想していたよりも大きく、特に東京や中部エリアでは大幅な値上げとなりました
ウクライナをめぐるロシアと欧米のいざこざも関係しているようです(1月31日追記)

5月以降はそれまでの大幅な上昇の反動として(ゆる)やかな値下がりを期待できるものの、実際のところはフタを空けてみなければわかりません。

(※)プーチン政権によるウクライナ侵攻の影響で、残念ながら少なくとも秋頃までは大幅な値上がりが続くでしょう。(3月10日追記)
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燃料費調整額の変動予測とその理由

日本の電力はその70%以上を”火力発電”でまかなっています。

そして2018年の火力発電の電源構成を見てみると天然ガスと石炭が90%以上を占め、そのすべてを輸入に頼っています。
(※)火力発電の燃料の割合は天然ガス49.3%、石炭火力41.6%、石油関連9.1%

このことから燃料費調整制度による単価変動は、天然ガスと石炭の輸入価格に大きく左右されていることが分かります。

そこで天然ガスと石炭の輸入価格の推移を見てみましょう。

天然ガスの価格推移表

(※)オレンジ色のグラフが日本の輸入価格です

天然ガスは2020年の夏から秋にかけて、新型コロナウイルス蔓延の影響もあって大きく値下がりしましたが・・・
2021年の夏には昨年同期とほぼ同じ価格に戻り、それ以降は大幅に値上がりしています。

石炭の価格推移表

石炭価格の推移表
上記画像データは 一般社団法人エネルギ―情報センター「新電力ネット」より引用

石炭の輸入価格も2018年夏から2020年夏までは下落傾向にあったものの、2020年冬には一転し2021年春から秋にかけて高騰しています。

つまり天然ガスと石炭どちらも2021年の春から秋にかけて高騰したために、各電力会社はそれに準じて2021年9月から2022年2月までの燃調単価を値上げしたわけです。

2021年春-秋のような天然ガスや石炭の急激な価格変動を予測することは難しく、今後もどのように推移していくか?短期的なスパンでは判断がつきません。

ただし10年スパンでの長期的な予測であれば、各国ごとに複数のシナリオが想定されています。

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2040年までの予測シナリオ

下の画像データは2040年までの天然ガス価格の見通しを示したものです。

天然ガス価格の予測シナリオ

天然ガスの価格推移の予測シナリオ
上記画像データは 一般社団法人エネルギ―情報センター「新電力ネット」より引用

日本、アメリカ、ヨーロッパそれぞれに複数の予測シナリオがあるため、ちょと分かりづらいかもしれませんが、、、
各国とも450シナリオ(※)以外は2040年まですべて価格上昇を想定しています。

(※)450シナリオとはCo2などの温室効果ガスの大気中濃度を450ppm以下に抑えることを想定したシナリオです

また、石炭価格や原油価格についても、やはり450シナリオ以外は2030年以降も価格上昇を見込んでいます。

石炭価格の予測シナリオ

石炭価格の推移の予測シナリオ

原油価格の予測シナリオ

原油価格の推移の予測シナリオ
上記画像データは 一般社団法人エネルギ―情報センター「新電力ネット」より引用

天然ガス・石炭・原油は2020年の価格を基準にすると、いずれも2030年までは価格上昇が想定されています。

日本は2030年までに火力発電の割合を56%程度にまで抑える目標を立ててはいるものの、燃料費調整額は長期的にはプラス調整に傾くことになるでしょう。

【参考】燃料費調整制度とは
【新電力PR 2022年下半期】いま注目の新電力会社BEST8
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